痛々しくて痛い
担任副担任入れてMAX36名にもなるクラス会の参加者全員でこの部屋を利用するのは到底無理だ。


テーブルはこれ以上入らないし、立食だとしても、満員電車ばりの密着度で向かい合わなければいけなくなるだろう。


その状態でどう和やかに飲んで食って語らえというのか。


「周りに客がいると打ち合わせしづらいから個室にしてもらっただけで、当日はホール全体を貸し切りにする予定だから」

「ビュッフェ形式にするんだよー」

「なるほどな」


補足した吉田にそう答えた所で、店員が飲み物を持って現れ、入れ違いに今度は別の店員が料理をワゴンに乗せて一度に運んで来た。


コース料理とはいっても、一つ一つ順番に提供される訳ではないらしい。


でも、考えてみりゃそうだよな。


外観や内装など洒落てはいるけれど、価格設定を見る限り大分カジュアルな店だし、人件費も抑えているだろうから、客の一人一人にそんなにじっくり時間をかけてはいられないだろう。


効率良く調理して出来上がったらさっさと出して、「じゃ、あとはご自由に」となるのは至極当然の流れだ。


そんな事を考えている間に、女子二人がタコと大根のマリネ、シーザーサラダ、バケットを皿に取り分けて配膳してくれていた。


「おお、サンキュー」

「悪いな、やらせちまって」

「ううん。一斉に動いてもお互いに邪魔になるだけだし」
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