痛々しくて痛い
「え?ああ。アイツも真々田屋に就職しててさ、今回同時に新設部署に配属になったんだけど…」

「ええー!」


途端に吉田と星野は同じタイミングで絶叫する。


「ウソでしょー?何であの子が麻宮君と同じ会社に入れるワケー!?」

「しかも宣伝と広報の担当部署なんてさー。あんな根暗な子にそんな華やかな仕事が務まるのぉー?」


「……は?」

「麻宮君がそういう輝かしい人生を歩むのは過去の実績からして充分納得できるけど、綿貫がそんなスピード出世できるなんて信じらんないんだけど!」


「いや、根暗って…」


アレコレ突っ込みを入れたい発言が盛り沢山だったが、とりあえずそこから訂正する事にした。


「別に綿貫は暗くなんかないぜ?」


それどころか、常に俺に笑いの数々を提供してくれているし。


「まぁ、独特の間の持ち主ではあるけど、言葉遣いや態度は謙虚で礼儀正しくて一生懸命相手に向き合おうとしてるのがヒシヒシと伝わって来るし、むしろ対応した人物には好印象を持たれるタイプだと思うぜ。仕事の処理能力だって高いし、充分今の部署でやって行けるよ」

「……随分あの子の肩持つじゃん」


すると吉田は、先ほどまでとはうって変わって険しい表情になり、口調もトゲトゲしいものに変わった。


「え?いや、肩を持つも何も、それが事実だし…」
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