痛々しくて痛い
皆から畳み掛けるように言われて麻宮君がぐっと詰まっている間に、染谷さんが話を進めた。


「じゃ、本題に戻るぞ。そんな訳で今週の取材対応、皆よろしくな。後で当日のタイムテーブル作って配るから」

「はい」

「お願いします」

「俺からの連絡事項は以上だ。皆の方からは何かあるか?」

「いえ」

「特にこれといってありません」

伊織さんと颯さんの返答のあと、麻宮君と私も同意の意味で頷くと、染谷さんは「よし」と言いながら立ち上がった。


「本日のミーティングはこれにて終了。今日も1日よろしく」


その言葉を合図に他の三人も椅子から腰を上げた。


カップをデスクに置いておくと邪魔なので、カウンター上の所定の位置に戻しに行く為なのだけれど、目的はそれだけではない。


僅かではあるけれど、底の方にコーヒーが付着している状態で放置しておくのは何となく気持ち悪いし汚れも落ち辛くなってしまうし、かといっていちいち給湯室まで洗いに行くのも面倒なので、お湯を適量注いでカップ内部を綺麗に濯ぎ、あらかじめ用意してある容器の中にそのお湯を捨てる、という作業を毎回行っていた。

ちなみにその容器の上部にはザルが乗せてあり、紅茶のティーバッグや使用済みコーヒーフィルター、抽出後のインスタントドリップコーヒー等を置いて水切りできるようにしてある。
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