あなたと月を見られたら。
俺の隣で無防備に無邪気な顔して眠る、美月。今更この温もりを手離すことなんて出来やしないけれど……
「バカだな、優聖……」
俺はそう呟いた。
神様。
アンタのことなんて信じたことなんてなかったけどさ?愛なんて何も信じなかった俺だけど……美月に出会わせてくれたことだけは感謝してるんだ。
だから頼むよ。
俺のバカな弟にも、誰かいい人、見繕ってやってはくれないか?
じゃないと俺もおちおち寝てられない。あんなバカでも一応は弟なんでね。思考回路というか、行動パターンはお見通しなんだよ。今は良くてもそのうち絶対に暴走して俺のジャマを絶対にやり出す!
それも姑息なやり方で美月にちょっかい出すに決まってるんだ。それでお人好しの美月は、その策略にまんまとのって、俺をイライラさせるに違いない。(こういう時、頭の中に妖精さんがいるのは困る。)
なので、神様……。
なるべく早いとこ優聖にオンナを見繕ってやってよ??
ベッドの窓から覗く淡い色の満月を見つめながら、俺はそんなことを神に祈った。
【fin】


