続・祈りのいらない世界で
次の日、フウを受け取り東京へと戻った3人。



「ケン、カンナただいま」



イノリとキヨが家に入ると、ケンだけがリビングのソファに座っていた。




「あれ、カンナは?」

「おかえり〜♪カンナならパートに行ってるよ」



ニッコリ笑うケンをジト…っと凝視するイノリとキヨ。




「え?何!?顔に何かついてる!?」

「違うよ。カンナと2人だったけど、どうだったのかなって思って」

「あぁ。別に普段通りだったよ?…そんなにキヨ達が心配しなくてもちゃんと考えてるから大丈夫」



ケンはそう言うと、キヨの足元にくっついているフウを抱き上げた。






ケンとカンナの事が気になって仕方がないキヨだが


自分の身に妊婦の辛さが降りかかるとは、この時はまだ気付いていなかった。
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