不要なモノは愛
「ああ、聖斗から連絡がきた。小夏は俺に任せるってさ」


「はあ?」


「ええ?どういうことですか?小夏の相手は松野さん?ちょっと待って!松野さんも断られたはずですよね?」


相変わらずの勝手な言い分に驚いたけど、ことの成り行きを知らない一樹は頭を混乱させていた。

聖斗くんと約束していた実行日は明日だった。当日までになんとかしようと諦めてなかったけど、松野兄の言葉で私の夢は崩れ落ちた感じがする。

大袈裟かもしれないけど、切実に子どもが欲しい願いが叶わなくなっていることにお先真っ暗な気分だ。

もう聖斗くんは無理。でも、松野兄は嫌だ。他の人を探すしかない。春海くんにはもう頼めないし、どう探そう。


「俺は小夏の子どもが欲しい。小夏との家庭も欲しい」


「それは、俺もです!」


「お前は諦めろ。何度も振られているのだろ?」


「松野さんだって、振られたじゃないですか!」
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