不要なモノは愛
土鍋に材料を入れ、スープを注いで卓上のIHクッキングヒーターの上に置く。グツグツと煮え立ってきたところで、野菜や肉を器に取り出した。


「美味しい!小夏が作るのは何でもうまいよなー」


一樹…どうしてここで、いつも食べているようなことを言うの…確かによく食べてはいるけど。

一樹の隣に座っている松野兄のこめかみがビクッと微かに動いた。苛立っているのかな。


「俺の切り方がうまいからな」


自分を褒めてもらいたかったのだろうか?一樹が私を褒めたのが気に入らなかったのかな?

でも、スープを作ったのは私だし、味は私の味だ。野菜の切り方にこだわりがあるとは…私は何も言葉にすることが出来なくて、ただ食べた。


「小夏。実行する…日は決まったのか?まだしてないよね?」


「え?ああ…まだだよ」


一樹は松野兄が邪魔したことで保留になったことを知らない。敢えて言うつもりはなかったけど、友だちだし、話したほうがいいかな。

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