不要なモノは愛
横向きに寝ていた一樹は、寝返りをうち、仰向けになって、大きく伸びながら、ゆっくりと目を開けた。


「ああ、いい匂いがする…」


「ほら、食べよう」


起き上がって、座る一樹にお箸を渡した。「いただきます」とお行儀良く、手を合わせてから食べ出す。


「ねえ。一樹の知り合いで頭が良くて、顔も良くて、妊娠させてくれる人、いない?」


「は?何を言ってる?妊娠したい?結婚したいの?」


半分くらい食べたところで、やっぱりこうやっていつも一緒に食べてくれる家族が欲しいと思った。

ちゃんと血の繋がりがある家族が。

たまに一樹が一緒に食べてくれるのは嬉しいけど、一樹は家族ではないから、もちろん血の繋がりもない。


「結婚はしたくないの。ただ自分の子供が欲しいだけ。あ、それと子供が生まれたら、認知してくれて、子供が会いたいと言ったら会ってくれる人がいいんだけど…そういう…」


「小夏、ちょっと待て」


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