不要なモノは愛
少ないからすぐに選べそうだけど、二種類のスパゲッティで迷う。


「小夏、何と何で迷ってる?」


「ミートソースか、ナポリタンかで迷っているの。どっちにしよう」


「じゃあ、俺がミートソースにするから、小夏はナポリタンにしたらいいよ。で、分けよう」


「うん!ありがとう!」


一樹はいつも私が迷うと両方を選んでくれるから、助かる。


「ふーん。小夏ちゃんって、純粋そうなのに小悪魔的なんだ」


オーダーを終えて、もう一度店内を見回していると、松野さんの言葉が聞こえてきて、固まった。

小悪魔的?

私が?


「あれ?計算でやっているわけじゃない?って、ことは、天然?随分と高宮の気持ちをもてあそんでいるように見えたけど」


「もてあそぶ?」


「松野さん、そういう言い方やめてくださいよ。小夏は何も考えていないのだから」


何も考えていない?

松野さんから言われた言葉はひどいものだったけど、何気に聞いていると、一樹もひどいことを言っている。
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