不要なモノは愛
鍵を開けて、一樹に入るように促してから、まだそこにいる松野兄の顔を見ないで、帰るように言った。


「あとで連絡するから」と言い残し、薄暗くなった道を歩いていく姿をチラッと見て、ドアを閉める。連絡する…まだあの男と関わらなくてはいけないのかと思うとうんざりする。

相手に選んだのが弟の聖斗くんだったから気に入らないのだろうか。聖斗くん以外の相手を探したほうがいいかな…。

聖斗くんこそが求める条件にピッタリの人だったけど、なぜか松野兄が付いてくる形となってしまっている。関わりを断ちたい人と思う人なのに、下手すると産まれた子供の親類だと一生付きまとってくるかもしれない。

やっと見つけた聖斗くんを手放すべきだろうか。

また違う人がすぐに見つかるかな…。


「小夏。ここ、皺が寄っているよ。今日のおかず、不味い?」


「あ、ううん!おばさんのご飯はいつも美味しいよ!このカボチャも味か染み込んでいて美味しいね」
< 70 / 158 >

この作品をシェア

pagetop