不要なモノは愛
でも、今回が自分の想いを貫く一存である。これでも、切実な願いなのだ。寂しさから解消されるために。


「だって、本当に子供が欲しいのよ」


「そんな気持ちで出来たとして、子供が大きくなって、父親のことを聞いてきたらどうするの?お父さんは誰?お父さんに会わせて…とか言うかもよ」


「あー、そうだよね。私も自分の父親がどんな人だろうと思ったことがあるわ」


両親は、私が2才の時に離婚した。記憶は無いが、写真はあるから、父親の顔は一応知っている。若い頃の写真だから、今の顔は想像できないけど。

でも、写真だけでは分からないことが多くて、会いたいなと思ったこともある。母の前で、口に出すことはしなかったが。


「そうだ。誓約書を作ればいいのよ。ちゃんと認知するとか、子供が会いたいと言ったら会うとかを約束するの。うん、ナイスアイデアよ。ねえ、そう思うでしょ?」


「まったく、小夏は本当に天然よね。そんな条件を受け入れる男なんていないわよ。…はあー」

秋絵は、盛大な溜め息をついた。
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