幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
「うわっ！！！」


噴水のように吹き出した水がまたたく間に辺り一面を濡らした。



顔を上げると、畠山が頭から水をかぶりながら水道の栓を止めようとパニクっていた。


そんな畠山の腕をひっぱって、その場から引きはがした。



「落ちつけって。ほら」


吹き出している水をよけながら水道の栓をきゅっと閉めると、

途端に静まりかえった。


「すっげえ。びっしょり…」



呆然としていた畠山は頭からびっしょりに濡れた俺を見ると慌ててタオルを持ってきた。


「ご、ごめなんさいっ。本当にごめんなさい！！練習前なのに…」


「暑いからちょうどいいよ」



「本当にごめんなさいっ！！」


泣きそうになりながら何度も頭を下げて謝る畠山の頭を軽くポンポンと叩く。


「気にするなって。そんなに謝ることじゃないだろ？それより……」



びっしょりに濡れている畠山をチラリと見て、


着ているジャージを脱いで手渡した。
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