幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
「りりちゃん、俺、りりちゃんのこと本気だから。それだけは覚えておいてね?」
キョトンと俺を見上げたりりちゃんに唇を近づけると、
間髪いれずに平手がとんできた。
「玲音こそ、お約束3ヶ条、覚えておいてね?私も本気だから」
「さすがりりちゃん♪絶妙の切り返し♪」
ひりひりと痛む頬をさすると、ゆっくりとりりちゃんに両手を伸ばした。
「じゃ、いい子でお留守番しててね?」
「了解っ!」
「いってくるね?」
「うん、いってらっしゃい♪」
………………………
……………
「……あのさ、いいかげん離してくれる?」
俺の両手に閉じ込められて身動きできなくなっているりりちゃんが深いため息をついた。
「ちぇっ…」
「じゃ、いってきま~す!」
俺の腕からすり抜けると、
ウキウキと出掛けたりりちゃんを憂鬱な気分で見送った。