妖刀使いの月姫
「美織…本当に行ってしまうの…?」


1人リビングに残された母親。

《仕方ない…お前も18で家を出ただろう…____》


母親しか居ないはずのリビングに男の声が響く…


「静紅…勝手に出てこないでちょうだい」


男の声に反応する母親。


《美織も夢を見たのだろう…。そろそろ月姫の力が解放される…___》


「美織…」



母親の頬には1筋に涙がこぼれた。



男の声はそんな母親の手に“俺はそばにいる”とでも言うように現れた。
妖刀の姿となりて…。
妖刀の柄には『静紅-Shizuku-』と掘られていた…___
< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop