黄昏を往く君は
5


 痩せた木々がざわめいている。
 依然として状況は変わらない。
 私は拳銃を碧に向けている。
 それなのに、碧の顔には、霞むような悲哀があっても、焦りはない。
 なぜだ?

 そして、永遠のような時が流れ――。


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