黄昏を往く君は
碧が優しい声で云った。
それも良いな――と思う。
碧にもたれて、目を閉じる。
すべてを捨てて、――責任も、贖罪も、味方も、敵も、彼らの死も、生も、顔も知らない父母も、祖国も、私がうつろに愛したものたちも、今までの私も、これからの私も、希望も、絶望も――、全部かなぐり捨てて、この優しい人と、この温かい人と、ひとりぼっちの私を許し、受け入れ、抱きしめて守ってくれるこの人と一緒に――。
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