最強ヤンキーとおてんば美少女
「ははっそうだよ」



「全然わからなかった…」



だって、中1の時よりかっこよくなってるんだもの…!



「見た目だいぶ変わっちゃったもんな〜五十嵐奏(いがらし かなで)改めてよろしくね。姫歌ちゃん」



差し出された手に手を重ねた



「う、うん…!」



「おい、俺を忘れてないか?」



「あ〜ごめんごめん。蓮」



「蓮…?」



どこかで聞いたことある名前…



でも、一体どこで…?



「姫歌ちゃん。こいつは平野蓮(ひらの れん)俺の幼なじみ」



「姫歌ってあの時の?」



こいつもいきなり呼び捨てかよ…



ん…?



「あの時って…?」



「ほら、中1の時のやつ!川に溺れたのが蓮だったんだよ」



「…は?」



この人が…あの時の男の子?!



「う、うそだ!」



「あ?」



「だ、だってあの男の子危なっかしくて、大人しそうな感じだったのに平野くんは見るからに強そうだもん…!それに髪の色も違うし…」



あの時は確か黒髪だった



こんな茶色じゃない!



「高校入ってから染めたんだよ。それから、俺は元々強い」



「私は絶対信じない…」



「じゃあ、その腕に付けてるブレスレットはなんだ?」



「あ、これはあの時奏くんと別れた後すぐに奏くんが戻ってきてくれたもの。私が助けた子に頼まれたって」

< 9 / 280 >

この作品をシェア

pagetop