0の可能性
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「えっと、どうぞ」
控え気味にワイングラスに水を注ぐ。
2人っきりで、しかも自宅で、
妙な緊張感のせいで顔が上がらないゆかり。
「はい、ゆかりもどーぞ」
と、少量のワインを注がれた。
「ゆかりは物凄く酒に弱いと聞いたからね。それにこの間運ばされたし」
5分の1もいかない位の量のワインを見て
「1、2杯は飲めますー。
この間はご迷惑おかけしましたが、というより小野先輩に聞いたんですね?その話」
ははは、と少し響くくらいの諒陽の笑い声
「ご名答!!冗談だよ。ここはゆかりの家だし、好きなだけどうぞ」
と、継ぎ足してくれた。
