恋と部活の両立法





開いていた廊下の窓から風と共に舞い落ちたピンクの桜が足元にゆっくりと落ちる。



綺麗なピンク色。

ハート型みたい…!!






いつか愛ちゃんに言われたことがある。



「ねぇ、凛花、恋って何色だと思う?」


『何だろー。分からない。』


「そっか、正解は特にないんだけどね、私はピンクだと思うの。桜みたいに薄くて綺麗なピンク色!

私もいつかそんな恋してみたいなー。」





小学生だった愛ちゃんはそう言うと頰に手を当て、幸せそうな顔をした。



でも、私はその時からずっと分からない。


恋って何色なんだろう?



愛ちゃんにとっての恋はピンク。

じゃあ、私は?


ハート型の桜に心の中から問いかけてみたが、答えが分かる訳もなく、


私はふぅ…っとため息をついた。
< 15 / 291 >

この作品をシェア

pagetop