恋と部活の両立法
途中何度もポケットに入れたケータイが鳴った。
スルーしていたけどだんだんイライラしてきてケータイを開くと、
陸上部のトーク画面が荒れていた。
【hashimoto./湊川先輩の話嘘ですよね?
先輩生きてますよね?】
【瀬戸/そんなの分かんねーよ。
とりあえず皆病院に行くぞ!】
【奏/僕と柊はもう着いたよ。
他にももう何人かいるよ。
でもあず先輩の姿見ることが出来ない】
【植村 海斗/何で?】
【奏/緊急室みたいなところに入れられてて…】
……
嘘じゃなかった。
先輩、本当に今危ない状態なんだ。
そんな時に俺は何をしてた?
明後日のこと考えて一人で浮かれてて、
ゆっくりと漫画読んで…
バカじゃないか?
あのまま送っていけば良かった。
帰ってから電話がメールでもすれば良かった。
もっと色々話せば良かった。