シャッターの向こう側。
 元気だな。

 落ち葉の山の上。

 ジャンプをしたり、舞い上げたり。


 私も子供の頃はやっていた。

 ……私の場合は、家の屋根の上からジャンプしていたけど。

 まぁ~。

 うちの両親が、青い顔ですっ飛んでくるというオマケつき。

 思えば、かなり危険な娘だったと思う。


 思い付いたら暴走して、思い付いたら行動するのは昔から。

 結局、したいようにしなければ、自分に嘘をついているような気がして。

 やりたいようにやってきた。

 でも、なんでもかんでも自分の思い通りになんてならないのも人生なんだよねぇ。


 とにかく……っ。


 時間がないのよ!

 時間が!

 荒城 雄一郎さんとの二度目のコラボの内容は〝秋〟で。

 ちなみに〆切りは来週末。


 一週間しかないわけよー!!

 なのに、最近は仕事関係はすでに冬か春で~……

 秋の何を撮りたいか、どんなモノを撮りたいか……

 それすら思い付かないのは、かなりマズイ!

 焦って変なモノは出したくない。

 そう考えれば考えるだけ、ますますキュウキュウしてしまうと言うか何て言うか!

 頭を掻きむしる。


 ウキ────!!


「あ、あの。雪ちゃん?」

 声をかけられて、ハタリと手を止めた。


「あ。冴子さん」

 相変わらず綺麗で神々しいですね。

 ワインレッドのハイネックセーターにストール。

 それから、黒のスカートに合わせたブーツ。

 何となくいつもより、ハードファッションだ。

「こんな所で雄叫びあげてると、かなり怪しいわよ?」

 なんとなく理解できるかも知れない。

 確かに怪しい。

「冴子さん。こんな所で何をされてるんですか?」

「ん? 私? 私は買い物。けっこう近所なのよ?」

 そう言って、エコバックを持ち上げる。
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