不良の俺とクールな後輩

バイクは本当に多くて、その数はすぐに俺達の人数を上回った。



1台のバイクに二人乗りしてるところもあるから、人数で言ったら向こうのほうが多い。



全部のバイクが入ってくる頃に、1番初めに入ってきたバイクから金髪の男が降りてきた。



金髪のやつは他にも大勢いたけど、存在感が違う。



きっと、こいつがこのグループのリーダーなんだろう。




「あー、お前らそこの学校のやつら?」




リーダーっぽい奴がニヤッと笑った。



その髪は銀に近い金髪



俺はその笑顔を見て、背中に冷たいモノが走るのを感じた。



全然目が笑ってない。



俺達は中学の頃からこんなことしてるから、見れば分った。









こいつ、強い








「そこの高校、誰かいなかったか?」




金髪のやつは振り向いて自分のグループのメンバーに目をやる




「いろんなやつ集まってるからなぁ……あ、麻耶!お前そこの学校だったくねー?」



金髪の低い声に、俺の頭の中で何かが音をたてた気がした。



俺はハッと顔を上げて金髪の視線の先に目をやった。



………は?



麻耶………?




「そーだけど」




俺は声のした方を見て、驚きのあまり目を見開いた。



そこには、麻耶がいた。



< 43 / 107 >

この作品をシェア

pagetop