不良の俺とクールな後輩
バイクは本当に多くて、その数はすぐに俺達の人数を上回った。
1台のバイクに二人乗りしてるところもあるから、人数で言ったら向こうのほうが多い。
全部のバイクが入ってくる頃に、1番初めに入ってきたバイクから金髪の男が降りてきた。
金髪のやつは他にも大勢いたけど、存在感が違う。
きっと、こいつがこのグループのリーダーなんだろう。
「あー、お前らそこの学校のやつら?」
リーダーっぽい奴がニヤッと笑った。
その髪は銀に近い金髪
俺はその笑顔を見て、背中に冷たいモノが走るのを感じた。
全然目が笑ってない。
俺達は中学の頃からこんなことしてるから、見れば分った。
こいつ、強い
「そこの高校、誰かいなかったか?」
金髪のやつは振り向いて自分のグループのメンバーに目をやる
「いろんなやつ集まってるからなぁ……あ、麻耶!お前そこの学校だったくねー?」
金髪の低い声に、俺の頭の中で何かが音をたてた気がした。
俺はハッと顔を上げて金髪の視線の先に目をやった。
………は?
麻耶………?
「そーだけど」
俺は声のした方を見て、驚きのあまり目を見開いた。
そこには、麻耶がいた。