恋が都合よく落ちてるわけない
配線工事
「う~ん」と私。

「本気で床剥がすわけ?」と実加


久しぶりに実加のマンションに来た。今日は、話に集中するために、デパ地下でお惣菜とワインを買って来た。

酒は、どうしようかと思ったけど、あっても困らないという結論になった。


私達は、お風呂も済ませ、準備万端だ。


「どうして西川さんは、自分で証拠をださないんだろう」
顔に、クリームをすりこみながら
話す実加。


「うん。西川さんは専務の為に自分から証拠を出さないんだと思う」
私も、実加と同じようにする。


「もっと、簡単なとこにすればいいのに」


「簡単なら、とっくに見つけられてたよ」


「もし、証拠が見つかって、
西川さんの容疑が晴れたら、
須田さんとのことちゃんとするんだ」
ちゃんとするか…実加にも仁志さんのこと中途半端だと思われてる。

「どうなのかな」

床まで剥がして、何も見つからなかったら、どうしよう。
下田課長の印鑑偽造してるし。

しかも、後輩まで巻き込んで…


「何か、あるの?」

「うん」

あるも何も、西川さんのことがハッキリしたら、自分の気持ちがどうなるのか、わかってない。

須田さんだって、とっくに気持ちが変わってるかも知れないし。

ああ、いろいろありすぎて、頭が痛い!!



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