~Still~
「計算高い女よ、あれ!わざわざ、『颯太さん』なんて。言い直すところも演技っぽい!」

演技。

だとすれば、なんと安っぽい演技なんだろう。

「店長ー、お電話ですー」

「はーい、すぐ行きます!エレナ、しっかり売るのよ」

「なによ、全くっ」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
『かんぱーいっ』

赤坂にある、咲希お薦めの全席完全個室の居酒屋で、咲希とエレナ、亜子は、それぞれのグラスを高く持ち上げ、グイッと傾けてから笑い合った。

「あー、うまいっ!今日は飲むぞ~!」

亜子が声高に宣言し、エレナは眉をあげた。

「飲んでいいの!?母乳でしょ?」
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