~Still~
歩道の端で向かい合い、背の高い颯太を一心に見上げて何か話している高宮理恵は、まるで颯太に愛を告げているみたいだった。

颯太はそんな理恵を見つめながら頷き、優しく微笑んでいる。

その時、通りすぎようとした男性の肩が理恵に当たり、理恵は颯太の胸にヨロリともたれ掛かかった。

颯太がそんな理恵を覗き込みながら、彼女の肩に両腕を置くのが見えた。

「やだ、なにあれ!?抱きついてんの!?わざとらしいーっ!」

亜子が、叫んだ。

「あーゆー女、大嫌いっ!踏ん張れないならヒールなんかでウロウロすんじゃねー!」

「エレナ、行くよ!あーゆーのは、見ない見ない!」

「もう見ちゃったわよ」

言いながら、エレナは踵を返した。
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