~Still~
「弟が昨日から日本に来てるの。だから今日は二人で晩御飯の約束なんだ」

咲希はパアッと嬉しそうな顔をしてエレナを見つめた。

「玲哉君が?!やだー、あいたかったなあー!よろしく伝えといて!」

「分かった!」

咲希と別れ、ゆっくりと颯太のマンションへ足を向けながらエレナは思った。

咲希や亜子に言ったのは、そうしなければならないと思う、言わば理想。

本当は、颯太と別れたくない。

けれど、遠距離恋愛をする自信はないし、颯太を、叶うか分からない夢に付き合わせたくない。

彼の時間を無駄にしたくないのだ。

でも、もしも。

颯太と別れてアメリカに帰り、彼に恋人が出来たら?
< 228 / 351 >

この作品をシェア

pagetop