~Still~
「困っていらっしゃったみたいなので」

確かに、困ってはいた。

けど、疑問もある。

エレナは、上品な微笑みを浮かべてこっちを見ている颯太に、質問を投げかけた。

「あなたは、どうしてカウンターテーブルに隠れていたんですか?」

瞬間、颯太の微笑みはかき消え、代わりに慌てたように腕を上げて、両手のひらをエレナに向けた。

「待ってください、確かに僕は隠れてしまいましたが、決して……」

「……」

無言で見つめるエレナの瞳を見て、颯太は観念した。
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