~Still~
震えながら、ふたりは互いに顔を離して見つめ合った。

エレナ、愛してるんだ。

愛してるよ、颯太くん。

見つめ合うだけで、言葉はなかった。

暫くの後、先に口を開いたのは颯太だった。

「……馬鹿丁寧な言葉遣い、ムカついてたんですか」

「……っ」

エレナが眼を見張ると、颯太はフウッと微笑んだ。

「じゃあ、今更だけど、もうやめる」

颯太は白い歯を見せた。

「エレナ、お前がオーディションに受かるのを願ってる。
ずっと応援してる」

「……そ、うた、くん」
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