~Still~
「…………!!」

みるみる、エレナの視界が歪み、シェリルが思わずエレナの肩に手を回した。

「あらあら、泣かないで、ポッパエア」

こんなに嬉しいことなかった。

エレナは、溢れ出す涙をどうしても止められなかった。

「お前の、ポッパエアが見物だぜ」

険を含んだジョーイの声が、エレナを現実に引き戻した。

「ジョーイ」

「あ?」

「アグリッピナが公開されたら、劇場に観に行く?」

ジョーイは、驚いてエレナを見た。

てっきり自分の悪態に対する、反撃の言葉が返ってくると思っていたのだ。
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