~Still~
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約一年半前。

ニューヨーク市マンハッタン区。

アベニューAのバー、『Pablo』を通りすぎた時、エレナの背後から懐かしすぎる声がした。

「エレナ?」

体が硬直し、喉の奥がジンと重くなる。

「エレナ・リーダスだろ?!」

エレナは深呼吸をすると、ゆっくりと振り返った。

「……ケイレブ」

エレナは、懐かしい過去の恋人を見つめた。

ヒョロッとしていた昔より、幾分か逞しくなった体つき。

淡いブラウンだった髪はそのままだが、あの頃よりも短い。

ブリジットの瞳も当時のままだった。

ただ、彼の腕のタトゥーから、エレナの横顔が消えていた。
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