~Still~
「……変わらないね、エレナ」

「あなたも」

ケイレブは、エレナの澄んだ瞳を見つめて、はたと我に返った。

思わず声をかけてしまったが、やはりあの出来事が胸にのし掛かる。

「ケイレブ……少し話せない?私、あなたに会いに来たの」

「俺に?」

エレナは、ケイレブの眼を見てしっかりと頷いた。

「……うん……入って」

ケイレブの勤務先のバー、『Pablo』は、壁という壁に、ピカソの画の模写や、誰かの描いた油絵が飾られ、棚や窓には、小さな石膏像、金属で作られた作品などが飾られていた。
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