~Still~
エレナは、ケイレブが飲み物を用意してくれている間に、店内の作品を見て回った。

「ピカソの模写も、他の画も、全部俺が描いたんだ」

「……凄い……」

「今日は酒の納品にトラブルがあってね、いつもより少し早めに出勤したんだよ」

「ここは、ケイレブのバーなの?」

ケイレブは、軽く頷いた。

「うん。どうぞ」

カウンターに、炭酸水を置いて、ケイレブはエレナを見つめた。

「たまに、酔った客が、俺の作品を買ってくれるんだ」

ケイレブは、気恥ずかしげに笑った。

「酔いが冷めた後も、まだ返品された事はないんだけど、そろそろ『返品不可』ってタグを付けとこうかな」
< 272 / 351 >

この作品をシェア

pagetop