~Still~
「店攻めて、いなかったらそれから考える」

「攻めるって!走り屋かっ!」

咲希と亜子のやり取りをタクシーの中で聞きながら、エレナはドキドキする心臓に手をやった。

颯太くんに会って、どうなるんだろう。

彼は、私を許してくれるんだろうか。

本当に恋人はいないの?

顔が見たい。

会いたい。

エレナは、ギュッと眼を閉じた。

三人が飲んでいた東京タワーの近くの、外国人客の多いパブから、六本木の『Sou』までは、タクシーなら大して時間はかからない。

運よく渋滞もなく、エレナたち三人は『Sou』の近くでタクシーを降りた。
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