~Still~
エレナは苦しげに颯太から眼をそらした。

「……ごめん……」

「謝らないでください」

すぐに優しい颯太の声がして、エレナは思わず顔を上げた。

「あなたの夢はまだ途中です。
シェリル・シーマとの共演は果たしましたが、ドラマのメインキャストになる夢がまだ残ってる」

颯太の顔は穏やかで、その瞳は優しかった。

「それに……」

それに?

「それに、なに?」

エレナは、小さな声で彼に問いかけた。

颯太は真顔でエレナを見つめたが、小さく息をつくと再び微笑んだ。

「これについてはいずれ分かりますから、今はやっぱり言わないでおきます」
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