恋のデザインは色鮮やかに。
首を突っ込むべきか。
ナルちゃんが青山賢一の元に行って3日目。


誰の目にもわかるくらいレイがイライラしている理由は、昨日ナルちゃんを取り戻しに行ったが、失敗したかららしい。


「ちょっと樋口。
レイが想像以上に荒れてんのよ。

なんとかして」


真央は心配そうに言うが、心のうちではそこまで深刻に考えていないはず。


その証拠に目は雑誌に向けられている。


「俺に言われても…。

今のレイに適当なこと言ったら殴られそうじゃん」


レイは10代の頃、地元では相当数ヤンチャしていたらしい。
皆それを噂程度にしか思っていなかったが、同じ地元出身の篤人からレイのことを聞いて誰もが驚いた。


不良グループから目をつけられやすいレイは、売られた喧嘩はすべて買って、総長を病院送りにしたとか…。


篤人も地元ではレイと面識があったわけではなく、そこも噂話止まりだが、信憑性は高いように思えた。


笑えない。
そんな奴に殴られたら、一般男性の俺はどうなることやら。
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