俺たちの妹・2
最近はあまり推奨されてないんだけど、美晴があまりにも辛そうだから……


俺は、美晴の口元に紙袋をあてた。


「大丈夫だからゆっくり呼吸をしてごらん。吸って〜吐いて〜」

俺の言葉に合わせて、紙袋がグシャリ、グシャリと音を立てる。



暫くすると少し、落ち着けたみたいだな……

俺は美晴の口元から紙袋を外した。


「ゆっくり呼吸だよ」

背中をさすりながら声を掛け続ける。



美晴も落ち着いて呼吸ができる様になっていた。



「落ち着いた?」


「うん………ビックリした」


「過呼吸だよ」


「過呼吸?」

「上手く呼吸が出来なくなるんだ。ストレスとか不安があると起こったりする場合があるんだけど……
何かあった?さっきまでテレビ見てたけど……」



「……………分からない。でも……………怖かったの」


「何が怖かったの?」

原因がわからないと対処出来ないから、聞き出しておかないと………

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