俺たちの妹・2

美晴side…

暑くて目が覚めた……

見慣れた天井が視界に入った。

部屋の中は薄暗くて、すごく心細い……


「っっはぁ……」

吐く息が暑くて、熱が高い事を実感する。

ひな兄、帰ってきてるかな……


心細くて、寂しくて、誰かのそばにいたくて……

だるい体を無理やり起こして、起き上がろうとしたけど、


クラリ………


目眩によって目の前が揺れて、体が傾いた。


「っっッ‼︎‼︎」

慌てて、ベットに手をついて倒れる事は回避できたけど……

目の前がグルグル回ってる。


この目眩が続くと、吐き気も出てくるから嫌なのに……

そんなネガティブな事を考えていたら、呼吸が苦しくなってきた………


「コホコホ…ハァ、ハァッ…コホコホ……」


…………喘息だ……

「コホコホ…ハァッ、ハァ…コホコホ…」

枕元にある、吸入を吸おうとするけど、
熱で既に奪われてる体力ではなかなか思うように吸えない……


………どうしよ…誰か……


「美晴っっ‼︎‼︎」

ひな兄が部屋に駆け込んできた。

「ひ、なコホコホ…くんハァッハァ」

「発作だね。美晴、落ち着いて呼吸しよう。じゃないと吸入吸えないから……」

ひな兄は、私を支えながら呼吸のしやすい体制を作ってくれた。


「兄貴‼︎‼︎ 酸素マスク持ってきて‼︎」

かな兄なんて居るはずないのに……

苦しい中でもそんな事を思っていたら、

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