俺たちの妹・2

彩side…

一度家に帰ってから、彼方が帰ってくるのを待っていた。

相談したい事があったから……


7時を過ぎた頃、いつもより早く彼方が帰ってきた。

「ただいま〜」

「お疲れ様。ご飯はどうする?」

「少し食べようかな」

「分かった」

晩御飯の支度をする。

彼方は、少し疲れた様子だった。


「お仕事大変?」

「慣れない事だからね……でも、少しずつ要領が分かってきたよ」

「そっか……彼方は要領よくやるのが上手だもんね」

「ははっ。確かに、要領悪い事は苦手だな……」

ご飯を並べ、彼方と向かい合わせになるように座った。

「いただきます」

彼方はご飯を食べ始めた。




「あのね、みぃちゃん今体調悪いの」

「うん、日向から聞いたよ。夏バテかな……」

「…………私、側にいちゃダメかな?」


私の言葉に一瞬目を大きくした彼方は、すぐににっこり笑って、


「彩が嫌じゃなければ俺たちは有難いよ。彩の負担にならない?」

彼方の言葉に驚いた……

だって……

「彼方……私は養護教諭だったし、看護師免許も持ってるの。みぃちゃんの側にいる事が負担になるなら、仕事は出来ないわね」

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