俺たちの妹・2
「葵〜みぃちゃ〜ん、始めるよ〜」

気づけば私と葵だけが取り残されていた。

みんなと合流して、バーベキューを楽しんだ。

あまり食べ過ぎないように葵にもつーくんにも注意されてしまった。


もともとそんなに食べれないから少しは食べたいなって思ってたのにな〜。


暫くすると、みんなプールに入ったりしだした。

桜が誘ってくれて、華ちゃんにも誘われたけど、体調を理由に断った。

ここで無理しても、長引くのは目に見えてるしね……

みんなの事を羨ましく思わなくなったのはいつからだろう………



子どもの頃は葵や桜の事が羨ましくて、病院のベッドでこっそり泣いてた。

泣いた事がきっかけで、発作になって、先生に怒られた事もあった。


でも、どんな時でもそばにいてくれる葵と桜の存在が嬉しく思うようになった。


嬉しく思えるようになってからは、羨ましく思わない様にしていたな………


今、こうして大勢の友達と同じ場所に居れる様になったのも、葵と桜のおかげ。


2人には感謝してもしきれないな………





さっきから少し息苦しくなってきた。

こんな楽しいとこに来ても顔を出してくる喘息ってやだな……

少し我慢していたけど

「ケホ……」

思わず溢れてしまった咳。

見逃してくれない葵が隣にいるのに………
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