俺たちの妹・2
「みぃがこの場所に来れたら喜ぶたろうね」


桜は俺の言葉に小さく頷いて


「だから、写真だけでもね」


カシャ……


そう言って、目の前に広がる一面のひまわり畑の写真を撮った桜。


みぃの事を思ってのひまわり畑だったのかな……



「司っっ。もっと近づいてみようよ‼︎
ひまわり畑の中に入りたいっっ‼︎」

桜自身が行きたい場所だったんだな。

「桜、待って」

「早く行こっっ‼︎」

桜は待ちきれないのか、俺の腕を引っ張った。

「分かった分かった。焦らなくてもひまわり畑は逃げないから」

「む〜…そうだけど、早く見たいもん」

そう言って唇を尖らして文句を言うあたり、まだまだ可愛い彼女。


そんな文句を言いながらも一緒に歩いて、ひまわり畑に近づいた。









「………司、これって」




「ふふ。気付いた?」


今回来た場所は普通のひまわり畑じゃないんだ。
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