俺たちの妹・2






「…………迷路?」

「そう、ひまわりで迷路の道を作ってるんだって。ただ見るのもいいけど、せっかくだったら、楽しめる方がいいかな〜と思って」

「すご〜いっ‼︎司、ありがと」


そう言って桜はギュっと俺に抱きついてきた。


「桜の喜ぶ顔が見れて良かった。じゃぁ行こうか」



そう言って、ひまわり迷路へ入っていく。


「ちゃんと道になってるんだ。凄〜い」


桜は、俺と手を繋いで歩きながら、キョロキョロしている。

「子どもの頃に巨大迷路とか行ったりした?」

「行ったよ〜。遊園地とかに入ってる迷路とか、葵の家族とよく行った〜」

「葵だけ?」


「うん…………みぃは入院してる事が多かったから……」


そうか……今も決して少なくはない入院。

小さい頃はもっと入院期間も回数も長くて多かったと彼方や前の主治医の先生から聞いている。

今は体力が少し付いてきたから、体調崩しても自宅療養でやり過ごせる事も出てきている……

時々ガクンと体力も落ちる事もあるけどね……


そんな幼少時代のみぃとは、外出はなかなか約束出来ない事だったよな……


「そうだったんだね」

「みぃとのお出掛けの思い出はあまりないの。だから、今年はみぃとお出掛け出来てほんと嬉しかったの」


嬉しそうに話す桜はほんとに嬉しかったんだろうな。
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