俺たちの妹・2
「美晴?迷惑って言ってた?」
美晴の部屋に戻りながら、腕の中にいる美晴に聞いてみた。
フルフル
首を小さく左右に振るに美晴。
「パパもママもあんな事思ってるなんて知らなかった…」
そう言う美晴をそっとベッドに降ろした。
「父さんも母さんもいつも代わってやれたら…って言ってるよ。
もちろん兄貴も俺も思ってる」
「ダメだよ。皆んな苦しくならない方がいいよ」
美晴は困った顔をしている。
「家族の誰かが辛い思いするのは、見ている方も辛いんだよ。でも、知らない所で苦しんでいるのはもっと辛いよ……」
俺は美晴の髪を撫でなから話した。
「……ごめんね」
「謝って欲しい訳じゃないからね」
俺の言葉に美晴は困った顔をしていた。
「辛い時や苦しい時は1人で苦しまないで」
「……分かった」
そんな約束を改めてした瞬間だった。