俺たちの妹・2
俺の心配をよそに美晴は目をさますと、リビングへやってきた。

まだ自力で動けるだけマシか……

様子を見ていると、新に顔を近づけてにっこり笑ってる。

美晴にとって、新はかけがえのない存在なんだな……

そんな美晴と新の事を微笑ましくも見ていたが、次の日にはそんな事も出来なくなったんだ……







次の日……

美晴の部屋へ起こしに行くと、息を荒く乱した美晴がいた。

「っっ‼︎美晴‼︎」

慌てて駆け寄ると

「ひな、にぃ……」

弱々しい美晴の声が聞こえた。

そっとおでこに手を当てると、熱かった。

「熱が出てきてるね。いつから?」

「……よ、なか」

「美晴、そういう時は言わないと。1人じゃ辛いでしょ?」

俺の言葉に微笑む美晴からは、今後も言わないつもりなのが手に取って分かった。

「今日は定期検診だから、このまま司さんの所に行くよ」

俺の言葉に美晴は小さく頷いた。
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