俺たちの妹・2
「まぁ、あの容姿で気取らず誰とでも接してたら、自然と人気は出るよな……」

「高校までは、学部とか関係なかったから殆ど一緒に居れたんだけど、大学入ってからは、行き帰りと、お昼の時間くらいだもから、一緒に居れるの」


思わず仁に愚痴っていた。

「でもまぁ、男は葵と張り合おうだなんてヤツ殆ど居ないと思うから大丈夫なんじゃね?」

どうして仁はそんな風に言い切れるんだ?

「………………葵も自分の事には疎過ぎるだろ」

仁に呆れられた。

「俺よりカッコイイ奴は他にも沢山いるだろ……」

「これだから葵は………でも葵の場合、行動も男前だからな」

「あ、りがとう?」

仁に何故か褒められた。


「それよりいいのか?みぃちゃん囲まれてるよ」

仁の声でみぃに視線を戻すと、いつの間にか人集りが出来ていた。

「みぃっっ」

俺は人集りを掻き分けて、みぃの側に駆け寄った。



「あ、葵。良かった〜。迷子になったかと思ったよ」


困った様に微笑んだみぃは、俺の側へと近づいてきた。


「ごめんごめん。仁と話していたらみぃが先に行っちゃってたんだよ」

「そうだったんだ〜。ごめんね?」

上目遣いで困った様に笑うみぃに、周りに居た男達は頬を赤らめた。
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