俺たちの妹・2
ひな兄も春子ママには呼ばれて、葵の家には懐かしい顔ぶれが集合した。



春子ママと二人でキッチンに並んでお料理をしていると、

「春子さん、俺も何かしますよ」

ひな兄も手伝い出した。

きっとじっとしていられなかったんだろうな。

「あら、日向くんも手伝ってくれたら豪華なご馳走が出来そうね」

3人で調理を進めていくうちに、美味しそうな匂いが漂ってきた。

「美晴、もう殆ど終わりだから、少し休んでおきな」

「でも……」

「そうよみぃちゃん。楽しいお話出来なくなるのは困るわ」

お夕飯の時間を春子ママも楽しみにしてくれてるなら……


「少し、休ませてもらいます」

そう言って、ソファーに腰掛けた。


「もう少しだから、ゆっくり休んでて〜」

春子ママの明るい声が心地よかった。



目を閉じると、色んな音が聞こえる……

食器が重なる音、フライパンで炒める音、話し声、蛇口から出る水の音……


これらの音を聞くと、この空間では1人じゃないんだと思えた。

誰かが居てくれる安心感があった。

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