ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
なのに、響さんはガシガシと頭を掻いている。
「いや、夕食じゃなくて」
「あ、夜は予定ありますか? だったら日曜日でも……」
「違うっ! ……せっかくの休みだし、どこか行くか?って思ったんだけど」
「えっ!?」
予想外の『お誘い』に、ドキンと鼓動が一つ跳ねた。
お休みに、響さんとお出かけ出来るなんて。
夢みたい。
それになんだかデートみたい……と気持ちが浮かれたところで、私はハッと我に返った。
「だ、ダメです、響さん。お出かけはダメ!」
「え?」
だって、どこで誰が見てるかわからない。
自分にそう言い聞かせながらブンブンと強く首を横に振る私に、今度は響さんが目を丸くした。
「響さんも、環境変わって疲れてるでしょう? だから、ゆっくりしましょう? 私、頑張ってお料理しますね!」
「……あ、そ」
どこか不満そうな声を聞きながら、私はシンクに向き合って水道の蛇口を捻った。
サーッと冷たい水が流れ出して、ゆっくりと洗い物を始める。
背中で、バタンとドアが閉まる音を聞いた。
ちょっとだけ振り返ると、響さんの姿は寝室に消えていた。
カチャカチャと音を立てて食器を洗う。
流れる水をぼんやり見つめながら、なんとなく手を止めた。
「……あ」
小さな声で呟いて、もう一度閉じたドアを振り返った。
響さんの好きな食べ物、聞きそびれちゃったな……。
そんなのいつでも聞けることなのに、そればかりを失敗だと思い込む。
そうして、せっかくのお誘いをフイにした寂しさを紛らわせようとした。
「いや、夕食じゃなくて」
「あ、夜は予定ありますか? だったら日曜日でも……」
「違うっ! ……せっかくの休みだし、どこか行くか?って思ったんだけど」
「えっ!?」
予想外の『お誘い』に、ドキンと鼓動が一つ跳ねた。
お休みに、響さんとお出かけ出来るなんて。
夢みたい。
それになんだかデートみたい……と気持ちが浮かれたところで、私はハッと我に返った。
「だ、ダメです、響さん。お出かけはダメ!」
「え?」
だって、どこで誰が見てるかわからない。
自分にそう言い聞かせながらブンブンと強く首を横に振る私に、今度は響さんが目を丸くした。
「響さんも、環境変わって疲れてるでしょう? だから、ゆっくりしましょう? 私、頑張ってお料理しますね!」
「……あ、そ」
どこか不満そうな声を聞きながら、私はシンクに向き合って水道の蛇口を捻った。
サーッと冷たい水が流れ出して、ゆっくりと洗い物を始める。
背中で、バタンとドアが閉まる音を聞いた。
ちょっとだけ振り返ると、響さんの姿は寝室に消えていた。
カチャカチャと音を立てて食器を洗う。
流れる水をぼんやり見つめながら、なんとなく手を止めた。
「……あ」
小さな声で呟いて、もう一度閉じたドアを振り返った。
響さんの好きな食べ物、聞きそびれちゃったな……。
そんなのいつでも聞けることなのに、そればかりを失敗だと思い込む。
そうして、せっかくのお誘いをフイにした寂しさを紛らわせようとした。