麻美ちゃんと女好き王子
そのあと、麻也くんに少し勇気を貰って戻ってきたあたしは、高瀬先輩に謝ると気を取り直して二人でお化け屋敷に入った。
もう何回も入ったことのあるお化け屋敷だから、恐怖もほとんどなかったけど、意外にもビビりまくる先輩が、なんだかかわいく感じてしまって。
お化け屋敷を出たあとはベンチに座って、ソフトクリームを食べた。
…い、いよいよ次だ。
きっとこれから、二人で観覧車に乗るんだ。
そう思いながらふと観覧車を見上げると、更に緊張が増してしまう。
ソフトクリームをほとんど食べすすめなくて、いつもは速攻完食するのに今日はそれがやっとだった。
そしてベンチを立つと、あたしは勇気を出して高瀬先輩に言った。
「つ、次は観覧車に乗りましょ、高瀬先輩!」
そう言うと、内心物凄くドキドキしながら高瀬先輩の返事を待つ。
…こ、断られたらどうしよう。
ってかそもそも、よく考えたら高瀬先輩って観覧車乗れるのかな。
でも、そう思っていたら…
「いいよ」
「!」
「やっぱ観覧車は、ラストに持ってこないとね」
そう言って、天使みたいに優しく笑った。
…もし、この告白が無事に成功して、高瀬先輩の彼女になれたら…
あたしはこの笑顔を、独占できるんだ…。