アイザワさんとアイザワさん

君がどうしてるのか気になっていた。

夢見た仕事ではなくても、持ち前の明るさで楽しく仕事をしているんじゃないか?
そんな事を思いながら。


会ってしまったら、後悔と懺悔を心の中に押し込めて無理に明るく振舞いながら、恋も夢も諦めてただ日々を過ごしている君の姿に胸が痛んだ。


君への想いは過去のことで、後悔の中に消えたと思っていた。君が記憶を思い出すことがあったら……謝りたいと思っていた。最初はそれだけを考えていた。


だけど、送別会の……あの夜がきっかけになって、忘れていた想いが甦った。


側にいたいと思った。
あの頃の姿に戻って欲しい、なんてそんな立派な思いじゃない。



俺のことを思い出して欲しかった。



俺の存在を無かったことにしないでくれ。
そう思うようになってしまった。



その衝動のままに……君に触れてしまったんだ。
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