アイザワさんとアイザワさん

今度『Milky Way』に連れてってあげようかな。だいぶ迷惑かけちゃったし。


半分以上は九嶋くんの興味の視線にさらされて慌てるバリスタさんの顔を見たいという不純な動機が勝ってるけどね。


「ほんとに、ありがとね。」


私は九嶋くんにお礼を言うとロッカーへと向かった。


その背中に向かって「お、昨日言い尽くしたのか?今日は『愛してる』って言ってくれないんだな。」とからかうように言われて、私は首まで真っ赤になった。



制服に着替えてスタッフルームに入ると、相澤がシフトを計算し直している姿が目に入った。



「いろいろ……ご迷惑をおかけしました。」



そう私が声をかけると、

「あぁ、このままでも何とかなりそうだよ。こんなに滅茶苦茶なのに、奇跡だな。」と笑って教えてくれた。



その言葉にほっとした時、仕事前に計算を終わらせる為に早めに出てくれたんだな、と気づいた。
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