アイザワさんとアイザワさん

「相沢……ちょっと。」

唯ちゃんにレジにいるようにお願いをした相澤は、私をスタッフルームまで引っ張って連れてきた。


「初花どうした?顔色、真っ青だぞ。」

「……具合が悪いんじゃないのか?」


心配をされればされるほど、余計に気持ちが沈んでいくのを感じた。


どろり……とまた心が黒く染まっていく。


「仕事中は名前で呼ばないでください。……大丈夫ですから。」


気がついたら、自分で思っていたよりも冷たい声で『大丈夫』だと口にしていた。


私のそんな様子を見て相澤は黙ってしまった。私はそれ以上話をすることができずに、逃げるようにスタッフルームを出た。


相澤は夜勤が終わってからも仕事をしながら、しばらく私の様子を見ていたけど、昼前には帰って行った。


日勤が終わるまで居るんじゃないか……と内心思っていた私はほっと胸を撫で下ろした。


逃げてばっかりの自分が情けなかった。


その日はなんとか仕事をこなしたけれど、いつもの仕事をしただけなのに、ひどく身体がだるかった。重い体を引きずってアパートまでたどり着くと、そのままベッドに横になった。
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